花窟神社と熊野
天花窟神社がある熊野市は、三重県南部に位置し、北西部は標高500メートルを超える山々が連なり、奈良県および尾鷲市に接しています。
東南部は熊野灘に面して変化に富んだ景観に恵まれ、南西部は和歌山県、奈良県と接しています。平成16年7月7日に熊野市の歴史文化遺産である松本峠や大吹峠などの熊野古道が「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録されました。熊野古道とは、三重、奈良、和歌山の三県にまたがり、伊勢や大阪・京都と紀伊半島南部にある熊野の地とを結ぶ道です。古くは「くまのみち」、「熊野街道」とも呼ばれ、「熊野参詣道」として国の史跡に指定されています。
「紀伊山地の霊場と参詣道」は、古代以来、自然崇拝に根ざした神道、中国から伝来し我が国で独自の展開を見せた仏教、その両者が結びついた修験道など多様な信仰の形態を育んだ神仏の霊場であり、熊野信仰の中心地である「熊野三山」、修験道の拠点である「吉野・大峯」、真言密教の根本道場である「高野山」の3つの霊場と、これらを結ぶ「熊野参詣道(熊野古道)」・「大峯奥駈道」・「高野山町石道」からなっており、三重県・奈良県・和歌山県の合計29市町村にわたる広範囲にわたっている遺産は日本で唯一、世界でも比類のない資産として価値が高いといわれております。
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